読んだ後にタイトルの意味が分かった!|敗者の告白
前回に引き続き、今回もミステリーをご紹介します。
読んだのは、深木章子さんの「敗者の告白」。著者の方は東大卒の元弁護士!60代半ばで文壇デビューしたそうです。
そんな経験豊富な著者が綴った「敗者の告白」は、山梨の豪華な別荘で妻子が転落死をするという事件から始まります。容疑者は夫。
亡くなる前に妻は一度だけ取材を受けたことのある雑誌の編集者に“自身の罪”を告白するとともに、「夫に殺される」という旨のメールを送っていました。それが決め手となり、夫は逮捕され起訴されます。
しかし、ある一通のメールが見つかったことにより状況は一変。その後にも別荘の隣人である溝口夫妻の証言などの関係者の証言により“妻の本性”が露わになる…というストーリー。
読みどころは?
この作品の面白いところは構成にあります。
メールや手紙、関係者の供述調書や証言だけで構成されています。語り手はおらず、何が真実で何が嘘なのか…もう登場人物全員が怪しく見えるんですよ!!
これは事故なのか、殺人なのか。殺人だとしたら、共犯者はいるのか?夫は本当に犯人なのか?等等、全てを怪しみながら読みました。
そして真相を知り、読了した後にタイトルの意味がやっと分かる。悲しい話ではありますが、エンタメとしては面白かったです。映像化したら面白そう。
初読みの作家さんでしたが、他の作品も読んでみたくなりました( ^^ )
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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